顔認証にまつわるおはなし【後編】

皆さん、こんにちは。
前回は、顔認証技術 1:1認証1:N認証について解説しました。

博士

前回の復習はしてきたかのぅ…フォフォ

助手:ポンズ

認証しやすい設定のままだと…
う~んと…え~と…

新人H君

他人と間違うリスクがあるので、
顔認証決済は進んでないんですよね。

助手:ポンズ

H君に先を越された…

博士

そうじゃ。ちと難しいかもしれんが
シッカリついてくるんじゃぞう…フォフォ

助手:ポンズ

頑張ります!

今回は前回の続き「誤認証をしないように
厳密に認証を行う設定するとどうなるか?

について解説をしていきたいと思います。

顔認証の認識閾値とは?

顔認証では、データベースに保存されている人の
顔の特徴量
カメラの前にいる人の顔特徴量が、
どの程度似ているか(=類似度スコア)を算出します。


下図は、顔認証時の類似度スコアの閾値(=境目となる値)を変化させた場合の
本人拒否他人受入の変化を示すイメージです。

類似度スコアが一定の閾値を超えた場合に同一人物だと判断します。
厳密に認証を行う設定とは、すなはち「閾値を高くする」ことです。

「厳密に認証を行う」=「閾値を高くする」こと

類似度スコアの判定閾値を上げていくと、下図に示す通り
本人なのに本人だと認識してくれない割合が高くなります。
(これを「本人拒否」と呼びます)

少し顔を傾けたり、眼鏡を掛けたり、
髪型を変えたりすると認証しなくなる
ケースもあります。

つまり、本人なのに認証してくれず、
イライラする状況が起きるのです。

まとめ

認証をしやすくするために、これらはさまざまな技術と組み合わせることで
ある程度回避することもできます。

例えば…

  • IDカードやパスコードと併用する
  • 何度か認証して全てパスした場合にのみ認証OKとする

「多少間違ってもいいから、認証しないイライラは勘弁!」

という場合には、スコア判定閾値を低くするという考えもあります。

新人H君

顔認証のシステム構築には
閾値のサジ加減が重要なんですね!

助手:ポンズ

「しきいち」って言うんだ…

博士

そうじゃ、さすがH君。
ポンズ君はどうじゃ?

助手:ポンズ

頑張ります!

博士

サジを投げずにのぅ。
サジ加減だけに…フォフォ

助手:ポンズ

サジ加減…(ブルッ)

新人H君

おやじギャグも
サジ加減が重要だな…

皆さん、素敵なクリスマスとよいお年をおむかえください。
2022年のエンジニア’sコラムも宜しくお願いいたします!

次回もお楽しみに!