第6章【新人H君の徹底解剖】持ち運び可能なフリッカー測定機を作ってみる!- 測定機完成

第5章では、博士の助言のもと、
FFT(高速フーリエ変換)を用いることで
マイコンで取得した光センサの信号からフリッカーの周波数を
求めることができた新人H君。

【第5章を読む】

フリッカーの周波数簡易測定器として、今度は
持ち運びしやすさを考慮し スタンドアローンで
動かすことを検討しているようです。

光センサ部分の回路を作成し、マイコンに
回路とディスプレイを組み合わせることにしました。

新人H君

スタンドアローンで動かすぞ!

博士

完成までもうひと踏ん張り
じゃのぅ…フォフォ

今回は、最終回!どんなフリッカー測定機が出来上がるのでしょうか?

フリッカーの周波数測定機を作ってみる!

まず、光センサ、マイコンボード、LCDディスプレイ、バッテリーを
下記のように構成図を作成しました。

今回作成するフリッカー測定機は、

測定対象の照明器具に光センサを向けて
スタートボタンを押すことで測定を開始し、
約1秒後に結果が表示される仕組みです。

ポンズちゃんのために、研究室に缶詰状態で
あれやこれやとフリッカー測定機を作る新人H君…

作成を始めること1週間…

つ い に!

フリッカー測定機が完成しました…!

新人H君

タッチパネルで操作できるんです!

実際に測定してみると?

早速 作成したフリッカー測定機を用いて、
実際に測定を行うと、どのように表示されるでしょうか?

緊張の瞬間・・・

測定対象の照明器具は、
第3章から用いているLED懐中電灯を使用します。

表示されているグラフの縦軸は含まれる周波数成分の強さ
横軸は周波数[Hz]を表しています。

新人H君

約200Hz部分でピークが立ってます!

博士

フリッカー周波数が測定できたのぅ…フォフォ

新人H君

はい…!有難うございます!

新人H君はこのフリッカー測定機に、
フリッカー周波数の測定だけではなく
ある工夫をしていました。

それは、簡易的な照度計機能や、ノイズ軽減のために
光センサ部の回路にローパスフィルタの組込み、

そして、表示されるグラフの縦軸・横軸のレンジを
タッチ操作で変更可能にするといった、機能を追加しました。

博士

新人H君の工夫が光る
フリッカー測定機じゃのぅ…フォフォ

新人H君

これでフリッカーの影響を軽減した
写真が撮れるはず!

フリッカー測定機、ついに完成…!

遂にフリッカー測定機が完成しましたが、
果たして、ポンズちゃんの部屋でうつるシマシマ模様は
軽減されるのでしょうか?

新人H君

ポンズちゃん、やっと
フリッカー測定機が完成したよ!

助手:ポンズ

フリッ…?なに?

新人H君

写真にうつるシマシマ…

助手:ポンズ

あぁ~あれね!新しい照明
買ったら気にならなくなったよ。

新人H君

えぇーっ
僕が作った測定機・・・

助手:ポンズ

セール品だったけど
良いお買い物をしました!

博士

開発も、買い物も、
タイミングが重要じゃな…フォフォ

新人H君

トホホ…

フリッカー測定機の作成を終えて…

備忘録

新人H君

大学で学んだ理論を応用して
モノづくりを深く理解しました!

フリッカー周波数測定器に機能として、健康被害が発生するようなフリッカーであるか判定する機能の搭載を想定して作成しました。健康被害が出るようなフリッカーは、光の強弱の差が重要なポイントとなるため、照度計の機能を追加しましたが、今回作成した測定器では照度計機能は精度が低く、健康被害の判定機能を搭載することはできなかったので、次回の開発の課題としたいと思います。

博士

次の開発も楽しみにしておるぞ…フォフォ

次回のエンジニア'コラムもお楽しみに!